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当事務所では、弁護士 田中宏幸が
直接、法律相談・事件処理の対応を行います

大阪府大阪市浪速区難波中3-5-4 難波末沢ビル3階
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2018.08.31更新

Q:借家契約の解約の際の「正当事由」の有無を判断するときに、
  「立退料」ということが出てきますが、「立退料」とはどういう
   ものですか。

A:借家契約の解約のときに出てくる「立退料」とは、建物の賃
   貸人が賃借人に対して建物の明渡しを要求する際に、その代償
 として支払う費用です。法律上は借地借家法28条に定める「
 正当事由」を補完する役割を果たすものです。
  もっとも、立退料はあくまで「正当事由」を補完するもので
 すので、「正当事由」が十分認められる状況のときは、立退料は
 必要ありません。逆に、「正当事由」が著しく低い場合は、立退
 料の支払を申し出ても「正当事由」が認められない場合もありま
 す。
  立退料の金額については、必ずしも定められた計算方法があ
 るわけではありません。① 移転のための実費(引越費用、新た
 に借家を借りるための費用等)、② 借家権価格相当額、営業用
 建物の場合は③ 営業補償を加味する場合が多いでしょう。
  但し、近時の裁判例では、上記②の借家権価格相当額という
 ことを使用せずに立退料を算定しているものもあります。

  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2018.08.21更新

Q:「建物の現況」が借家契約の解約の際の「正当事由」の有無に
     とって、どのような影響があるのでしょうか。

A:「建物の現況」とは、建物自体の物理的な状況、すなわち、建
     替えの必要性が認められるにまで至っているかという事情をい
     います。
        例えば、建物が老朽化している状況にある場合が典型的です。
     それ以外に、老朽化以外の原因により社会的・経済的な効用を
     失っている場合も含まれます。
        建物が倒壊する危険が迫っている程に朽廃するに至っている
     ときは、賃貸人に建物の自己使用の必要性がなくても直ちに「正
     当事由」が認められます。
        建物が倒壊する危険が迫っていなくても、当事者間に建替え
      建物の再利用に関する合意がある場合は、「正当事由」が認めら
  れるでしょう。但し、賃借人が営業している場合は、建替期間
  中の営業利益の逸失分を補完するための立退料の提供が必要に
  なるでしょう。
   これに対し、上記のような再利用の合意がない場合は、賃貸
  人側の自己使用の必要性が優越することが必要です。あるいは、
  立退料の提供などにより「正当事由」を補完する必要がありま
  す。この場合、賃貸人に建物建替計画を実現する能力が認めら
  れることが要件とされるでしょう。

   弁護士 田 中 宏 幸 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2018.08.10更新

Q:「建物の利用状況」が借家契約の解約の際の「正当事由」の有無の判断に
     とって考慮要素とされているようですが、既に検討されている「建物利用
     の必要性」と異なる考慮要素なのでしょうか。

A:「建物の利用状況」とは、賃借人が借家契約の使用目的に従って建物を使
     用収益しているか、また、賃借人が他に建物を所有していたり、賃借して
     いたりなどしていて、当該建物を事実上利用していないのではないか、な
     どの事情をいうものと解されます。
   このような事情は、既に検討しました当事者双方の「建物利用の必要性」
     の中に含まれていると考えることができます。
     他方、「建物の利用状況」を、当該建物の構造・規模等を考慮した場合に
     当該建物の利用状況が適切かという観点から判断するものであると解する
     と、次回述べます「建物の現況」という考慮要素と大差がなくなってしま
     います。
       このように考えてきますと、「建物の利用状況」という考慮要素は、独立
     の考慮要素としての趣旨が明確でないように思われます。

       弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

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