ブログ

  • sp_tel.png

当事務所では、弁護士 田中宏幸が
直接、法律相談・事件処理の対応を行います

大阪府大阪市浪速区難波中3-5-4 難波末沢ビル3階
お問い合わせ 06-6630-3005

2016.05.27更新

Q:長兄が亡父の生前何回か現金の贈与を受けていたのですが、「特別受益」が認定されるためには、どういう点に注意する必要がありますか。

A:「特別受益」に関する贈与は、とかく古い話が多いこと、このため時期や金額を特定するための証拠が存在しないこと、父母のどちらからの贈与であるのかさえはっきりしないこと等々どうしても贈与の特定に困難を伴ないます。特別受益を受けた兄自身が認めていればよいのですが、そうでないときは、金銭の流れについて明確な証拠が必要になります。
 その証拠として、例えば、亡父の通帳から兄へ多額の振込送金したことがわかる通帳、贈与契約の書類、時期、金額、目的などの記載された亡父の日記等が考えられます。
   このような明確な証拠がない場合には、特別受益が認められる可能性は低いと思った方がよいでしょう。間接証拠を積み上げていって「特別受益」が認定されるケースもありますが、実際、特別受益が主張された内でこれが認められる審判の割合は1割程度ということですので、あまり大きな期待はしない方がよいでしょう。

弁護士 田中宏幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2016.05.20更新

Q:遺産分割の際に、「特別受益」という言葉を聞いたことがあるのですが、これはどういう意味ですか。

A:遺産分割において、遺言による相続分の指定がないときは、例えば、兄弟姉妹が相続人の場合は、各相続人の法定相続分は均等になります。しかし、「特別受益」のある相続人がいる場合は、具体的相続分を修正することが民法に規定されています(民法903条)。すなわち、被相続人から「遺贈」を受けた者、又は婚姻若しくは生計の資本として贈与を受けた者がいるときは、「被相続人が相続開始の時において有した財産の価額(例えば、2500万円)にその贈与の価額(例えば、500万円)を加えたもの」を相続財産(3000万円)とみなし、これに法定相続分の割合(例えば、3人兄弟なら3分の1)を乗じた相続分(3000万円×1/3=1000万円)を算出し、この相続分から遺贈又は贈与(特別受益)の価格を控除した残額が、特別受益を受けた相続人の具体的相続分(1000万円-500万円=500万円)とされることになります。
   「特別受益」に該当するか否かは、贈与金額、遺産総額、他の相続人との衡平、被相続人の経済状況などを考慮して判断されます。

弁護士 田中宏幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2016.05.13更新

Q:遺産である建物とその敷地の借地権を遺産分割する場合、その評価額はどのようにして決めればよいのでしょうか。

A:基本的には不動産の遺産分割方法と同様です。ただ、借地権は、土地の評価額の50%とか40%など借地権割合を乗じて評価します。この借地権割合は、税務署にある路線価図の上の方に記載されていますので、これが参考になります。
 但し、建物の老朽化の度合いによっては、借地権が消滅する場合もありますので(建物の「朽廃」状態の場合)、注意が必要です。
  また、借地条件(地代の金額の高低、権利金の有無・金額など)や地代滞納の有無によっては、借地権としての評価額が低くなることがあり得ますので、法的な面も含めて弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士田中宏幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2016.05.06更新

Q:先日亡くなった父は、借地上の所有建物に一人で住んでいました。長男である私は、建物の朽廃を防ぐため、遠方にいる弟と妹に相談することなく、父の家に住むことを考えています。このまま住んでいくことに問題ないでしょうか。

A:お父さんの遺産として自宅建物の他に借地権があります。従って、この自宅建物と借地権は、弟や妹との間で遺産分割をしておくべきです。そうしておかないと、建物は共有状態、借地権は準共有状態となったままです。弟や妹からは、
① 地主からの立退料を一人占めするのが目的で居住しているのではないかと疑われる恐れがあります。
② また、建物に無償で居住していることによる居住の利益について、不当利得返還請求を主張されたり、
③ 建物の明渡しを請求されたりと、紛争の原因になりかねません。
 他の共同相続人との関係悪化を防止するため、早急に亡父の自宅建物と借地権についても遺産分割の協議を行っておくべきでしょう。

弁護士 田中宏幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所