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当事務所では、弁護士 田中宏幸が
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2014.06.30更新


Q:先日付小切手は有効でしょうか。有効とした場合、振出日付の前に支払呈示できるでしょうか。

A:実際に小切手を振出日よりも後の日(将来の日)を振出日付として記載された小切手(先日付小切手)も有効です。先日付小切手は小切手の振り出し当時には当座預金の残高が不足しているけれども、将来の一定の日には入金の見込みがある場合にしばしば利用されています。
ただ、この小切手の所持人はその振出日付の前に支払呈示することができますので、振出人は不渡りになる危険があるため注意が必要です。たとえ、振出人と受取人の間で、振出日付前には支払呈示しないとの特約をしていたとしても、振出日付の前の支払呈示自体は有効であるというのが通説です。但し、この特約に違反して、受取人が先日付小切手を取立に回したために不渡りになり、振出人が不渡処分を受けたことによって振出に人の新規事業が挫折したとして、受取人に対する慰謝料請求が認められたケースがあります。

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田中宏幸法律事務所
弁護士 田中宏幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2014.06.27更新


Q:取立に回した約束手形が不渡りになりました。振出人からは回収できそうもありませんので、振出人以外に請求できる相手はありませんか。

A:その不渡手形に裏書がなされていれば裏書人に対して請求することができます。この場合、裏書が複数あれば裏書の順序に関係なく裏書人全員に対して同時にあるいは各別に請求することができますし、その中の一人に対してのみ請求することも自由です。
但し、これらの請求(遡及権の行使)をするためには、支払呈示期間内に約束手形の適法な呈示のあることが要件となります。未完成の手形(白地手形)のままの支払呈示では適法な呈示とはなりませんので、注意して下さい。
その他、会社振出の手形の場合には、会社の役員に対して責任を追及することができる場合、実質的な個人経営会社の場合にその経営者個人に対して請求することができる場合(法人格否認の法理)等が考えられます。

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投稿者: 田中宏幸法律事務所

2014.06.23更新


Q:前々々回の設問で不渡事由が「契約不履行」、「詐取」、「印鑑相違」、「偽造」、「変造」等、0号、1号の不渡り事由以外の全て(2号不渡り事由)の場合は、どうしたらよいでしょうか。

A:この場合は不渡処分を免れるために、ほとんどの場合、振出人は支払銀行に異議申立預託金を預託していますので、振出人の支払銀行に対する異議申立預託金返還請求権に対し仮差押えをする方法があります。その後、手形訴訟により判決をもらい、異議申立預託金返還請求権に対し、差押え・(転付)命令を得ることができます。
但し、支払銀行が振出人に対して貸付金等の債権を有しているときは、支払銀行はこの債権と、振出人の支払銀行に対する上記異議申立預託金返還請求権とを、対等額において相殺してくることがあります。相殺されると手形債権の回収ができなくなるというリスクはつきまといます。

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投稿者: 田中宏幸法律事務所

2014.06.20更新


Q:前々回の設問で不渡事由が「資金不足」、「取引なし」(1号不渡り事由)の場合は、どうしたらよいでしょうか。

A:これらの場合は振出人に支払資金がないとか、振出人が銀行取引自体を断られた場合ですので、振出人に資力がない場合といえます。もし、お互いに売り買いの取引があり、相殺適状にあるときは相殺の意思表示をしておきます。相殺適状にないときは相殺の合意を書面にして取引先の署名捺印をもらっておくことをして下さい。相殺ができないときは、連帯保証人を立ててもらうとか、確かな担保を設定してもらうよう取引先と交渉して下さい。

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投稿者: 田中宏幸法律事務所

2014.06.16更新


Q:前回の設問で不渡事由が「期日未到来」「裏書不備」等、不適法な支払呈示である場合(0号不渡事由)にはどうしたらよいでしょうか。

A:「期日未到来」が不渡事由のときは、支払期日及びその後の2日間(これを支払呈示期間といいます)に、再度取立依頼銀行に約束手形を取立に回してもらい約束手形の支払呈示を行います。
「裏書不備」が不渡事由のときは、自分で裏書をやり直すだけですみますので、急いでやり直して取立に回してもらいます。その他、破産や会社更生等、法的整理の保全処分、法的整理の開始決定、仮処分等が不渡事由のときは、事前に担保をとっていない限り、それぞれの法的整理手続きの中で手形債権の回収を図るしかありません。

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投稿者: 田中宏幸法律事務所

2014.06.13更新


Q:取立に回した約束手形が不渡りになりました。裁判をするかどうかは後で考えるとして、とりあえずしておかなければならないことを教えて下さい。

A:直ちに手形の現物の返却を取立を依頼した取引銀行(持出銀行)から至急受け取ることです。そして、不渡付箋に記載してある不渡事由を確かめて、振出人が直接の取引先のときは、電話ででも不渡にした真の理由、支払の意思等を確かめて、交渉できるときは早めに取立の交渉に入ります。もし、直接の取立人が裏書人であるといった回り手形の場合は、手形要件の整った約束手形であれば、取引先に対して手形金を請求できますので(これを遡及権といいます。)、取立の交渉をしてみることです。

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投稿者: 田中宏幸法律事務所

2014.06.09更新


Q:手形・小切手を取立に回す時、どのような点に注意したらよいでしょうか。

A:
⑴ 支払呈示期間
手形の「支払期日」その日とその後の2日間(これを支払呈示期間といいます)の内に支払呈示しておかなければなりません。支払期日前に取引銀行に対して手形を取立に回しておくと、取引銀行で支払呈示期間内に支払呈示してくれます。
⑵ 支払呈示場所
支払呈示期間内に支払呈示する場合は、手形記載の「支払場所」に手形を呈示します。ただ、実際は取引銀行に手形の取立を依頼すれば手形交換所を通してその「支払場所」に支払呈示してくれます。これに対し、支払呈示期間後に支払呈示する場合は手形記載の「支払地」内にある振出人の営業所又は住所において手形の支払呈示をする必要がありますので注意して下さい。
⑶ 手形の要式のチェック
まず、手形を受けとるときには、手形要件が整っていること、裏書が連続していることを確認するようにして下さい。手形要件の記載のない手形(例えば、受取人、振出日の未記載の手形)は未完成手形ですので、これをそのまま支払呈示しても有効な支払呈示にはならず、裏書人に対して支払請求(遡及権の行使)できません。手形を取立に回すときは必ず手形要件が全て記載されていることを確認して下さい。
なお、実際は振出日や受取人の記載のない手形が何ら支障なく流通していますが、これは単に全銀協の当座勘定規定や手形交換所規則において流通できるようにしているだけで、法律上は上記のとおり適法な支払呈示にはなりませんので、注意して下さい。
⑷ 取引の方式
取引銀行に対し手形の取立を依頼するときは、取立委任裏書や譲渡裏書等をして、手形の取立権限を取引銀行に与える必要があります。

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2014.06.06更新

Q:B社は、A社(債務者)に対して1000万円の売掛金があります。今回A社の商品を300万円で購入して相殺しようと思っています。当社の購入日に関係なく相殺できますか。

A:例えば、次のような事実関係があった場合はどうでしょうか。

3/13 A社が2回目の不渡りを出したことを知った日
3/15 A社が破産を申し立てた日

 B社は、原則として、A社に対する300万円の買掛金とA社に対して有している1000万円の売掛金とを対当額において相殺することができます。
 しかし、支払の停止または破産申立があったことを知ってB社がA社に対して300万円の債務を負担したときは相殺できません。設例では2回目の手形の不渡りを出せば取引停止処分を受けるので支払停止にあたります。
 従って、3/13以降にA社の商品を購入して買掛金を負担した場合は相殺できません。
 なお、相殺できないときは、売掛金については破産債権として僅かな配当を受けることもありますが、A社の破産管財人がB社に対して300万円の取立を行うことになります。
 従って、A社に支払停止や破産申立が予想されるときの債権回収の方法としては、これ以後に300万円の債務を負担して相殺することを考えるよりも、むしろ1000万円の売掛金の代物弁済としてA社の商品を取得する方が回収の方法としてはベターでしょう。このときは、代物弁済契約書を交わして下さい。

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2014.06.02更新

Q:普段から相殺できる状態にしておくにはどのようにしておけばよいのでしょうか。

A:いつでも相殺できる状態にしておくには、取引先に対して債務を負っておくことが必要です。このためには取引先に対して買掛金を負うようにして下さい。
 また実際には難しいことですが、いざというときに備えて取引開始時に保証金を徴収することも検討するべきです。
 さらに、相手方と取引基本契約書を交わして、相手方の支払停止・破産申立等の一定の事由が生じたときに相手方の債務につき期限の利益を失わせる特約(期限の利益喪失特約)を契約書の条項として記載しておくべきと相殺しやすくなります。

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