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当事務所では、弁護士 田中宏幸が
直接、法律相談・事件処理の対応を行います

大阪府大阪市浪速区難波中3-5-4 難波末沢ビル3階
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2017.09.19更新


Q:遺留分を算定する場合に、その基礎となる財産はどの
   ようなものがあるのですか。

A:遺留分算定の基礎となる財産は、
 ① 相続開始時に存在したプラス財産
 ② 相続開始前1年間に行われた贈与の価額
 ③ 1年以上前であっても贈与の当事者双方が遺留分権
      利者の遺留分を害することを知って行われた贈与の価
      額(この場合、受贈者が相続人であるか否かを問いま
      せん。)
 ④ 相続人に対する特別受益に該当する贈与の価額(こ
      の場合、1年以上前のものでも含まれます。)

  上記①~④の合計額から債務の全額を控除した金額が
  遺留分算定の基礎財産になります。
    この遺留分算定の基礎財産に遺留分の割合を乗じた金
  額と、遺言や遺産分割の結果取得できた純財産額を比較
  して、後者が前者の額に達しない場合には、遺留分の侵
  害があることになり、遺留分減殺請求権があることにな
  ります。
  
     弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.09.08更新

Q:遺留分減殺請求権を行使したのですが、その後相手方
  (受遺者あるいは受贈者)とはどのような手続きをとれ
  ばよいのですか。

A:まず、遺留分減殺の対象となる財産を調査し、遺留分
  減殺の財産を示し、これを相手方に請求し、相手方が価
  額弁償で応じてくれば、その後は、金額の交渉になりま
  す。
  しかし、贈与額や遺留分減殺の財産の評価について合
  意できないときは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判
  所に、遺留分減殺請求の調停申立てを行う方法がありま
  す。しかし、この調停が不成立になると、遺産分割事件
  と異なり、審判に移行しませんので、改めて、地方裁判
  所に遺留分減殺請求の民事訴訟を提起することになりま
  す。
   遺留分減殺請求は、調停前置主義ではありませんので、
  初めから民事訴訟を提起することも可能です。
 
    弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.08.30更新

Q:遺留分減殺請求を行うためには、何か制限がありますか。

A:遺留分減殺請求権を行使するには、厳格な期間制限があります。
  まず、遺留分権利者が、①自分のために相続が開始したこと
  (つまり、被相続人が死亡したこと)、及び②遺留分を侵害す
  る贈与や遺贈があったことを知った時から、1年以内に遺留分
  減殺請求を行う必要があります。これを放置したまま1年が経
  過すると、時効によって遺留分減殺請求ができなくなってしま
  いますので、注意する必要があります。
   また、相続開始(被相続人の死亡)から10年を経過すると、
  事情の如何を問わず、遺留分減殺請求権の行使ができなくなり
  ます。
   このように、遺留分減殺請求権の行使には、厳格な期間制限
  がありますので、期間内に権利行使したことを証明できるよう
  にしておく必要があります。そこで、遺留分減殺請求は、配達
  証明付内容証明郵便によって、相手方(受遺者或いは受贈者)
  に対し通知して、その資料を残しておくことが賢明です。

    弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.08.22更新

Q:遺留分減殺請求権を行使すると、どのような法的効果が
 発生するのですか。

A:遺留分減殺請求権を行使すると、例えば、遺言に基づき
 受遺者Aが不動産をA名義にしていたとしても、遺留分割
 合(例えば、4分の1)の持分は遺留分権者のものである
 と主張して、持分の移転登記を求めることができます。
  また、被相続人名義の預貯金が残っていれば、遺留分割
 合(例えば、4分の1)の預金返還請求権を有することに
 なります。もし、受遺者Aが預貯金全額の解約払戻しを受
 けていれば、遺留分割合(例えば、4分の1)の金額を不
 当利得返還請求することができます。
  これに対し、受遺者Aは、遺留分減殺の金額を支払って、
 返還義務を免れることができます(これを価額弁償といい
 ます)。
 
  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.08.10更新

Q:父は全ての財産を長男に相続させるという遺言を残して亡
 くなりました。母は3年前に死亡しており、父の子は長男と
 私(長女)のみです。父の遺言があると私は父の遺産を一切
 もらえないのでしょうか。

A:あなたは、被相続人の子ですから遺留分権利者になります。
 遺留分減殺請求を行うことによって、遺留分の限度で相続財
 産を取り戻すことができます。
  ここで「遺留分」とは、被相続人の意思によっても奪うこ
 とができない相続分のことをいいます。この遺留分が認めら
 れるのは、被相続人の「兄弟姉妹及びその子」以外の法定相
 続人です。
  遺留分の割合は、被相続人の父母等の直系尊属のみが相続
 人の場合は、相続財産の3分の1、それ以外の相続人の場合は、
 2分の1とされています。
  従って、あなたの場合は、法定相続分が相続財産の2分の1
 ですから、これに2分の1を乗じた4分の1になります。

  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.08.02更新

Q:相続放棄と相続分の放棄とは、どの点が異なるのですか。

A:相続放棄も相続分の放棄も、いずれも、プラスの遺産を相
   続できなくなる点は同じです。また、いずれも、被相続人の
   死亡(相続開始)後に行う手続である点も同じです。
      両者で大きく異なる点は、被相続人の債務(相続債務)を
   免れるか否かという点です。相続放棄は、相続債務の負担を
   免れますが、相続分の放棄では、相続債務の負担を免れませ
   ん。この点は注意を要する点です。
  尚、相続不動産の登記において、「相続分がないことの証
 明書」という書面が利用されることがあります。これは、遺
 産分割手続や相続放棄の手続を経ないで相続登記手続をする
 ための簡易な便法ですが、実体と合わないことが多く、何か
 と後の紛争の原因になるリスクがありますので、注意が必要
 です。

  弁護士 田 中  宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.07.24更新

Q:長兄は、「父親から事業資金を十分出してもらったので、父
  親が死んでも遺産はいらない。」と言っています。私としては、
  その長兄の言った通りに今のうちに確実なものにしたいのです
  が、できるでしょうか。

A:お父さんが死亡する前(相続開始前)に、特定の推定相続人
  の相続分を確定的に失わせることはできません。
     ただ、お父さんに遺言を作成してもらい、かつ、長兄に遺留
  分放棄の手続をとってもらうことができれば、あなたの目的が
  達せられることはあるでしょう。
  結論だけ述べますと、
  ① お父さんの遺言で、全財産について、長兄に一切財産を相続
    させないとか、遺贈しない内容の遺言を記載してもらうこと、
    かつ、
  ② 長兄に遺留分放棄の許可申立の手続を家庭裁判所に行っても
   らい、遺留分放棄許可の審判を得てもらうことです。
     上記①②があれば、長兄は、お父さんが死亡した後、遺言に
   不満でも、遺留分減殺請求もできなくなり、遺言に従うしかあ
   りません。
     上記①の遺言を作成する際は、慎重を期すため、弁護士に相
   談されることをお勧めします。

   弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.07.14更新

Q:私には3人の子供がいますが、一番下の二男が私に対して暴
   力を振ったり、私の預金からお金を奪ったりして困っています。
   この二男を相続人から外したいのですが、どうしたらよいです
 か。

A:相続人から相続権を剥奪する制度として「廃除」があります。
 廃除の方法として、あなたが生きている間は、家庭裁判所に対
 し、廃除の審判の申立てを行います。
  廃除が認められる理由としては、①被相続人への虐待、②被
 相続人への重大な侮辱、③その相続人に著しい非行があったこ
 とが定められていますが、このことを証明する証拠が必要です。
 相続人資格を剥奪する制度ですから、誰が見ても「これはひど
 い」というような事実が客観的に認められる証拠が不可欠とな
 ります。
  遺言でも廃除することを書いておくことはできますが、廃除
 事由を証明できる証拠を用意した上で、遺言執行者に弁護士を
 指定しておくことがお勧めです。
  仮りに二男の廃除が認められた場合でも、二男に子供がいれ
 ば、その子供が二男の相続権を代襲しますので(代襲相続人)、
 この点は注意が必要です。

  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.07.07更新

Q:父の死後、遺品を整理していましたら、「遺書」と書かれた封筒を
   見つけました。兄弟から遺品整理を任されていましたので、この「遺
   書」を開封してもいいでしょうか。

A:自筆証書遺言は、すみやかに、家庭裁判所に検認手続の請求を
   する必要があります。封印のある遺言書については、勝手に開封
   することはできません。
     この検認手続は、検認時点における遺言書の方式に関する事実
 (遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など)を明確にし、
   遺言書の偽造・変造を防止することを目的としています。
  従いまして、検認手続は、遺言書の有効・無効を判断する手続
   ではありません。
  検認手続の方法については、家庭裁判所のホームページに詳細に
   載っていますので、必要書類を整えて申立て下さい。

  弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.06.29更新

Q:足の骨折で入院中の父親の自宅を整理していたら、父親自筆
   の遺言書を見つけました。
  その内容は、兄が無理に書かせたものだと思います。このよ
   うな遺言書は捨ててしまってはいけないのでしょうか。どうす
   ることもできないのでしょうか。

A:お父さんの遺言書を勝手に捨てることはもとより、隠したり
   することはできません。
  もし、このようなことをすると、相続欠格事由といって、お
   父さんの相続権を失うことになっています。
  このような場合、お父さんに遺言書を作り直して欲しいと頼
   むことになるのでしょう。遺言は本人の自由意思によって作成
   されるものですから、お父さんに無理強いすることはできませ
   ん。詐欺や強迫によってお父さんに遺言をさせたり、遺言の撤
   回をさせても、相続欠格事由となります。
  お父さんが自由意思に基づいて遺言書の作り直しを希望され
   るのでしたら、そのときは公正証書遺言によって、前の遺言書
   の撤回と新たな遺言内容を作成されるのがお勧めです。出張費
   はかかりますが、公証人は病院に出向いてくれますので、公正
   証遺言は作成できます。

     弁護士 田中 宏幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

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