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当事務所では、弁護士 田中宏幸が
直接、法律相談・事件処理の対応を行います

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2017.11.20更新

Q:遺留分を意識して妻に3分の1、長男に3分の1、長女と二男
   に6分の1ずつ相続させるという遺言を作成しようと思うのです
   が、何か問題はあるでしょうか。

A:このような遺言は、「相続分の指定」をしたものになります。
   相続分の指定ですと、特定の財産を誰が引き継ぐかという点につ
   いては定まっていませんので、相続財産は共有状態になります。
   このため、個々の財産を誰が相続するかについては、遺産分割の
   手続が必要になります。
     そうすると、相続分の少ない長女と二男は、不愉快ということ
   で遺産分割手続は紛糾する恐れがあります。
     このように、「何分の何」を誰々に相続させるという「相続分
   の指定」は、却って残された相続人たちに面倒をかけてしまう結
   果になりかねません。
     やはり遺言を作成するのでしたら、特定の財産を誰に引き継い
   でもらいたいかを具体的に記載しておくことをお勧めします。
   
  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.11.10更新

Q:10年前に公正証書遺言を作成したのですが、その後、私の
   財産の内容が変わりました。このような場合、10年前の公正
   証書遺言を変更したいのですが、どうすればよいですか。

A:遺言書は、いつでも書き直すことができますので、改めて現
   状に応じた公正証書遺言を作成することになります。
  公正証書遺言の場合、公証人に支払う作成手数料が必要にな
 ります。このように、全面的に遺言内容を作り直すのが基本で
 すが、例えば、「相続人AにB不動産を相続させる」という遺
   言において、B不動産を売却したり、贈与したりして、B不動
   産の所有権を失った場合に、AがB不動産を相続しなくても、
   遺言者の意思に反しないのであれば、元の遺言の「相続人Aに
   B不動産を相続させる」という遺言部分は、撤回されたものと
   みなされます。従って、このような場合は、改めて遺言書を作
   成し直す必要はありません。

     弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.10.31更新

Q:認知症と診断されているのですが、私としては私なりの
   考えで遺言を残しておきたいのです。認知症の人が遺言を
   作成する場合、将来のことを考えてやっておくことがあれ
   ば教えて下さい。

A:認知症の診断を受けている場合、遺言書を作成するとき
   は、次のことを行っておくことをお勧めします。
   ① 遺言者の普段の生活状態や会話の内容を記録すること。
        例えば、ビデオを撮ったり、日記を書き残しておく等
      です。
   ② 第三者的立場にある主治医の先生に、遺言者の状態や
      発言内容をカルテに詳しく記載してもらうこと。
   ③ 複数の専門医に「長谷川式知能評価スケール」でテス
      トしてもらい、単なる合計点のみでなく、内訳も分析し
      て、認知能力・判断能力があることを確認してもらうこ
      と。
   ④ 遺言書を作成する際には、その場に相続人や受遺者の
      影響を排除するため、これらの人を同席させないこと。
      そして、遺言書作成時の様子をビデオに撮っておくこと。
   ⑤ 遺言内容は複雑なものにせず、簡単な内容にとどめて
    おくことです。

     認知症の遺言者が遺言する場合は、複数の専門医に相談し
  て遺言能力の有無を確認しておくことです。もし、遺言者と
  の会話がほとんど成り立たない場合は、遺言書作成を断念す
  ることも、後日の紛争を避けるため必要なことです。

    弁護士  田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.10.20更新

Q:私は70歳です。最近、記憶力の低下を実感するよう
   になり、回わりからは認知症が進行しているのではない
   かと言われるようになりました。遺言書を作っておきた
   いのですが、今からでも大丈夫でしょうか。

A:遺言書を作成するためには、「遺言能力」を備えてい
   る必要があります。遺言能力とは、分かりやすく言いま
   すと、誰に何を相続させる(承継させる)かを理解して
   判断する能力のことをいいます。
    認知症には様々な程度がありますので、認知症だから
   遺言能力がないというわけではありません。多数の裁判
   例では、遺言者の認知症の程度、病状の変化、遺言作成
   の動機・経緯、遺言作成時の状況、遺言内容の複雑さの
   程度等を総合的に判断して、遺言の有効・無効が決せら
   れています。従って、一概にこうだったら大丈夫といっ
   た基準はありません。

  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.10.10更新

Q:私はまだ62歳ですが、何かと健康面で不安な所が出
 てきました。遺言書はどういう場合に作っておいた方が
 よいか教えて下さい。

A:遺言は、ご自身が死後に財産をどのように引き継いで
 もらいたいかを生前決めておくために書面として作成し
 ておくのですが、定型的に相続争いが予想される場合に、
 それを避けるために作成しておく場合があります。
  具体的には、次のような場合です。
 ・夫婦に子供がいない場合
 ・内縁の夫婦の場合
 ・相続人がいない場合
 ・相続人の一人が行方不明の場合
 ・事業承継が必要な場合
 ・子供の内の1人が親と同居している場合
 ・再婚していて、前婚のときに子供がいる場合
 ・実子以外に養子がいる場合
  以上のような場合は、相続争いのリスクがあると思われ
 ますので、一度弁護士の法律相談を受けられることをお勧
 めします。

  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.09.29更新

Q:遺留分算定の基礎になる財産の中に、生前贈与の財産が
  入いることは分かったのですが、その生前贈与があったこ
  とはどのようにして調査するのですか。

A:⑴ 不動産の場合は、法務局で被相続人がこれまで所有
         していた不動産の登記簿謄本を取り寄せて、名義変更
         の原因が「贈与」になっているか否か等を調べます。
           また、過去の被相続人の名寄帳(市町村役場)を取り
         寄せていくと、以前被相続人が所有していた不動産が
         判明することがあります。
      ⑵ 預貯金や株式などの有価証券の場合は、被相続人が
         口座をもっていた金融機関や証券会社に出向いて、相
         続人であることを戸籍謄本などを示して、過去の取引
         履歴を開示してもらうことにより、判明することがあ
         ります。

      金融機関が不明の場合は、被相続人が利用していたと思
    われる近隣の金融機関の本支店に出向いて、問い合わせて
    いくことになります。

  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.09.19更新


Q:遺留分を算定する場合に、その基礎となる財産はどの
   ようなものがあるのですか。

A:遺留分算定の基礎となる財産は、
 ① 相続開始時に存在したプラス財産
 ② 相続開始前1年間に行われた贈与の価額
 ③ 1年以上前であっても贈与の当事者双方が遺留分権
      利者の遺留分を害することを知って行われた贈与の価
      額(この場合、受贈者が相続人であるか否かを問いま
      せん。)
 ④ 相続人に対する特別受益に該当する贈与の価額(こ
      の場合、1年以上前のものでも含まれます。)

  上記①~④の合計額から債務の全額を控除した金額が
  遺留分算定の基礎財産になります。
    この遺留分算定の基礎財産に遺留分の割合を乗じた金
  額と、遺言や遺産分割の結果取得できた純財産額を比較
  して、後者が前者の額に達しない場合には、遺留分の侵
  害があることになり、遺留分減殺請求権があることにな
  ります。
  
     弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.09.08更新

Q:遺留分減殺請求権を行使したのですが、その後相手方
  (受遺者あるいは受贈者)とはどのような手続きをとれ
  ばよいのですか。

A:まず、遺留分減殺の対象となる財産を調査し、遺留分
  減殺の財産を示し、これを相手方に請求し、相手方が価
  額弁償で応じてくれば、その後は、金額の交渉になりま
  す。
  しかし、贈与額や遺留分減殺の財産の評価について合
  意できないときは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判
  所に、遺留分減殺請求の調停申立てを行う方法がありま
  す。しかし、この調停が不成立になると、遺産分割事件
  と異なり、審判に移行しませんので、改めて、地方裁判
  所に遺留分減殺請求の民事訴訟を提起することになりま
  す。
   遺留分減殺請求は、調停前置主義ではありませんので、
  初めから民事訴訟を提起することも可能です。
 
    弁護士 田 中 宏 幸

 

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.08.30更新

Q:遺留分減殺請求を行うためには、何か制限がありますか。

A:遺留分減殺請求権を行使するには、厳格な期間制限があります。
  まず、遺留分権利者が、①自分のために相続が開始したこと
  (つまり、被相続人が死亡したこと)、及び②遺留分を侵害す
  る贈与や遺贈があったことを知った時から、1年以内に遺留分
  減殺請求を行う必要があります。これを放置したまま1年が経
  過すると、時効によって遺留分減殺請求ができなくなってしま
  いますので、注意する必要があります。
   また、相続開始(被相続人の死亡)から10年を経過すると、
  事情の如何を問わず、遺留分減殺請求権の行使ができなくなり
  ます。
   このように、遺留分減殺請求権の行使には、厳格な期間制限
  がありますので、期間内に権利行使したことを証明できるよう
  にしておく必要があります。そこで、遺留分減殺請求は、配達
  証明付内容証明郵便によって、相手方(受遺者或いは受贈者)
  に対し通知して、その資料を残しておくことが賢明です。

    弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

2017.08.22更新

Q:遺留分減殺請求権を行使すると、どのような法的効果が
 発生するのですか。

A:遺留分減殺請求権を行使すると、例えば、遺言に基づき
 受遺者Aが不動産をA名義にしていたとしても、遺留分割
 合(例えば、4分の1)の持分は遺留分権者のものである
 と主張して、持分の移転登記を求めることができます。
  また、被相続人名義の預貯金が残っていれば、遺留分割
 合(例えば、4分の1)の預金返還請求権を有することに
 なります。もし、受遺者Aが預貯金全額の解約払戻しを受
 けていれば、遺留分割合(例えば、4分の1)の金額を不
 当利得返還請求することができます。
  これに対し、受遺者Aは、遺留分減殺の金額を支払って、
 返還義務を免れることができます(これを価額弁償といい
 ます)。
 
  弁護士 田 中 宏 幸

投稿者: 田中宏幸法律事務所

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